⑯人の良い営業マンが売れるとは限らない理由

⑯人の良い営業マンが売れるとは限らない理由

合意形成では、相手に信じさせることを土台作りと位置づけます。それによって、相手は心を開き、会話が本音に近くなっていきます。
ビジネスでは、本音が出にくいというよりも、むしろ出るわけがないと割り切るべきです。

会社間では、お互いの利害というよりも法人格の利害を背負って話をしなければなりません。言わば、立場としての利害です。
複数の利害に縛られ、自分が本当に言いたいことは言えなくなっていきます。

これが、交渉になると、もう少しドラスティックになります。
お互いの本当に言いたいことは言えないということが、強い前提になりますので、合意形成が「信じさせるための演技の化かしあい」と化すのです。
人の良い素晴らしい人ほど、この認識を持つことができず、ひたすら不利になります。
これが、人の良い営業マンが売れるとは限らない理由です。そして、営業には交渉的要素が多分に含まれているのです。

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