107 「誰が決めたのかわからない」状態に持ち込む

107 「誰が決めたのかわからない」状態に持ち込む

誰がいつ決めたかわからない――この状態に持ち込むことがクロージングの決定率を上げます。
これをアルピーノ・パラドックスといい、誰も望んでいない決定をしてしまう集団心理の一種です。

個人では「購入して後悔したくない」という心理ハードルがありますが、法人営業の場合、導入後にうまくいかなかった場合「この決定は誰がしたんだ?」という社内評価に響くため、より一層、担当者の導入に関する心理ハードルは高まります。

ではどうするか。財務部門でノーと言われず、管理部門で運用に支障はないと言われ、営業部門があったほうが嬉しいと言われるよう、にもっていけばいいのです。

決裁権限と言われまずが、組織内では誰かの利害にぶつかりたくないという意識が確実にあり、周りが反対なのを押し切って決裁権者が単独で決めるようなことはできません。
したがって、いかに「誰が決めたのかわからない」状態に持ち込めるかが法人営業の肝となるのです。
アルピーノ・パラドックスを使える手立てを一度見直してみてはいかがでしょう。