最強の主導権は、どのような状態の時に発生しているか?
答えはこうです。
「相手が困るものがこちらから完全に見えていて、こちらの欲しいものが相手から全く見えていない」
「プロスペクト理論」によると、人間は利益を得ることよりも、損失を回避することを優先する傾向があり、その差はなんと2.5倍とされています。
つまり「欲しい」よりも「困る」ほうが2.5倍強く響く訳です。
お客さまの困ること、それにも程度があります。
「失ったらやばい! どうしよう」というぐらいお客様が困ることがテーブルに話題として出ていると、お客さまは強気に出れなくなります。
お客さまの欲しいというのは、いわゆるニーズと置き換えることもできますが、欲しいにも程度があります。ものすごく欲しいものというのは、「困る」と関連していることの方が多いでしょう。
営業では、あってもなくてもいいという程度の「欲しい」をニーズと受け取ると、負けるので注意が必要です。
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