世の中、うわべは従っているように見えて、内心では従っていないということのほうが多いようです。
それは、合意形成の失敗を意味しています。
例えば、会社には必ず社長がいて、最終決裁をしています。
ところが、トップダウン力は社長によってまったく違います。
社長が決めた通りに組織が動くかどうかには差があると感じることはないでしょうか。
たしかに、あからさまに社長の決定に反抗はしにくいでしょうが、「やれ！」という指示を意味もわからずやらされで、しょうがなく実行しているなんてことは、日常茶飯事に起こっているのが現実です。
一方で、部下に慕われて「あの人は尊敬できる。あの人を失望させたくない」と思われている課長がいます。この課長が言うことは、部下は徹底して実行するという事例を見かけないでしょうか。
つまり、人は自分が尊敬できる相手の話しか聞けないのです。
そう考えると、立場や役職、権限で人を動かせると思っている社長には、トップダウン力がなくなるのは自然なことなのです。