話を壊そうとする側が主導権優位となる――これが、自分勝手な人の言い分が通ってしまいがちな理由です。
人の好い人ほど、話し合いを意味あるものにしようと、話をまとめようとします。その結果、劣位に立たされるということがあります。
このメカニズムは第39話のとおり、「欲しい」と「困る」という利害構造に起因しています。欲しい、困ることが自分にはないと演出していくと結果的に破壊性が出ます。
このような演出をすることは、時には必要です。
話をまとめようとすると、相手に動機を見破られやすくなりますから、「欲しい」や「困る」方向と全く逆のことを言い出すということが演技でできると、主導権獲得の幅が格段に広がります。
家庭で、恋愛で、会議で、営業で、ぜひ試してみてください。

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