クロージングの最大の盲点は、「なぜいま導入するのか?」です。
この理由を営業マンが見つけていないといけません。

賢いお客さまですと場の空気に惑わされず冷静になり、「この事案はいま決めなくてもいいや」となり逃げられます。
大きな規模の会社への営業では、起こりがちだと思います。

「いまやる理由」を営業マンがしっかり持って説明できないと、クロージングが先方都合になるという弊害が出ます。
第100話で解説したとおり、決定主体はお客さまですから、これでは致命的です。

また、いまやる理由をお客さまが感じていないと、もしクロージングがうまくいっても、それはただ運が良かっただけとなります。
いまやる理由をお客さまと共有できると、営業の精度がわかるという利点が出ます。
営業部としても「よっぽどのことがない限り、お客さまはやらないわけがない」と思えるようになるわけです。

一方、競合とコンペになっているときは、お客さまに「いまやる理由」が存在しているという大きな商機なのです。
コンペを嫌がる営業マンは多いですが、逆に私はコンペになると、とても素嬉しくワクワクしてしまいます。
なぜなら、営業する側が優位となりますし、お客さまが一番良いというものを選ぼうとするわけですから、これで契約をもらえたらこんなに嬉しいことはないのです。